はじめまして就活講師で、採用コンサルタントの神瀨(こうのせ)です。
【就活ワークス】という就活塾を立ち上げて25年になります。そしてその間ずっとメ
イン講師と代表の立場で就活支援に関わってまいりました。このブログの最初になぜ
就活塾が必要なのかということをこれから述べてみたいと思います。
人生上いろんな選考がありますよね。例えば幼稚園、小学校、中学校、高校もちろ
ん大学、とそれぞれに塾や予備校が世の中には用意されています。なぜ就職に関して
だけそういう塾が存在しなかったのでしょう?
例えばCAやアナウンサーにはかなり前から専門の対策予備校がありましたが、一般
的な就活にそういった塾があっても少しも不思議はないと思います。
私の塾に通っていた塾生が語っていたことをそのままお伝えします。「今まで勉強
してきたのはより良い会社に就職して豊かな人生を築くためだったのに、その一番大
事なところで塾がないのはかえっておかしい」というのが彼の意見でした。私も全く
同じ意見です。就活塾だけが特別なものではない、と思います。自分が直面している
困難な状況に対抗するために頼る塾がある、というのは何も不思議なことではありま
せん。ここからは様々な局面から「なぜ就活塾が必要なのか」、ということを述べて
いきたいと思います。
1:人生最大のプラチナカードを無駄にしない
る、ということです。人生前半において社会から最も評価が高いのはこの時です。一
番評価が高い時にいわば「売り抜ける」という手法は当然のことではないでしょうか
。新卒一括採用について揶揄する向きもありますが、もしこのシステムがなければ私
の想定ですが半数の学生は職を得られないと思います。それに多くの会社がこのシス
テムに乗って採用を行っているのも事実です。そこで人生で一回のプラチナカードを
無駄遣いしてフリーターになってしまう、などということは今までの努力が全く無駄
になってしまうことになります。非常にもったいないことだと思いませんか?
そのプラチナカードをさらに有効な活用するため、さらに高評価を得るために就活
塾を活用する。ということは投資の面から見ても全く見合うものであり、むしろ活用
しない方がもったいないのではないかと私は思っています
2:キャリアセンターでは手の届かないところがある
か?それを利用すれば良いのではないか?」というご意見もあると思います。以下に
詳しく述べますが、キャリアセンターでは一対一の個別の指導をするところまで手が
回っていないのが実情なのです。
就職活動において各大学のキャリアセンターにはどんな役割があるのでしょうか?
意欲的なキャリアセンターも世の中にはたくさんあります。企業の情報をたくさん収
集して、様々なイベントを開催していただいている熱心なキャリアセンターもありま
す。そしてほとんどのキャリアセンターには相談ブースが設けられ就職相談にのって
いる、という状況が現実です。しかし大学生の数に対してあまりにもキャリアセンタ
ーは人手不足なのです。そしてキャリアセンターは通常に就職活動に前向きに取り組
んでくれる学生に関してはほぼノータッチになってしまいます。どちらかといえば就
職に困難を抱えた学生の面倒をみたり、頻繁にキャリアセンターを利用する学生の相
手をすることで手いっぱいになってしまっているからです。
また後でも述べますが、キャリアセンターの指導は系統だった個別指導が非常に難
しいのです。相手をしていただいているカウンセラーがそのたびごとに変わるため(
指名できるところもある大学もありますがごく少数です)カウンセラーごとに言うこ
とが変わったり、系統だった指導ができないというところがキャリアセンターの最大
の弱点だというふうに考えられます。実情を申し上げるとキャリアセンターの仕事は
、企業さんを集めてくる、あるいは全体的な就職活動の方向性を決める、などがで忙
しく一人一人の就活生にそこまで向き合っていられない、という状況が実際のキャリ
アセンターの現状です
3:圧倒的に情報量の偏りがある
そのフィルタリング能力があればそもそも就職活動は楽勝で勝利を収めることができるでしょう。それができないので情報が多すぎると嘆く学生が多いわけです。就活塾の役目は必要な情報だけを取り出して本人に伝える、それも「就活生ごとに」ということで無駄な時間を使うことなく、目の前にある必要なことに取り組むことができるようになります。
4:自己分析を自分一人で完結させるのは不可能
ただ「自己分析」という言葉ほど定義をしにくいものはなく、しかも就職活動における「自己分析」がいささか特殊であるということは否めません。極端に言うと「内定を得られるための自己分析」が何なのか、それを就活生である大学生自身が自力で行うことはほぼ不可能と私は考えています。【就活ワークス】では
塾長である私との対話によって「自己分析」を共同で作り上げていくという形をとっていますまた自己分析による結果は就職活動の進行具合によって変わってきます。なぜなら就職活動により学生は成長するからです。その成長に沿った自己分析を重ねていくことによってエントリーシート、面接、最終面接というプロセスを突破していけるのです。ですので「納得内定を得るための自己分析」を行うためには就活塾が最も有効であるということが言えると思います。
5:エントリー戦略が一人では立てられない
よく就活生に投げかけられる質問で「どんな仕事をやりたいの?」という質問があります。実はこれほど欺瞞に満ちた質問はないわけで、例えば大人のうちの一体何パーセントが「自分が大学生の時にやりたかった仕事」をやっているでしょう?
ほとんどの方は「たまたまお世話になる会社がやっている仕事」に縁があり、そこでの仕事を続けキャリアを築いていると思います。そもそも大学生は企業をほとんど知りません。大体就職活動時で30社から40社、しかもB to C企業。これは私が25年間やってきたいろいろなアンケートで明らかになっています。つまり非常に視野の狭い中で就職活動を行っているということが現状なのです。その狭い視野しか持っていない就活生に「何をやりたいか」という問いから就活支援に入ることは非常に危険なことであると考えます。【就活ワークス】では業界・企業・職種などを総合的にいろんな資料から、塾生ご本人に「こういう会社を受けてみたらどうか?」とおすすめすることもあります。行きたい企業よりその人に適した企業があるということも多々あるからです。ただ強制はしません。あくまでも本人が合意して受験を決めていただいています。しかし受験期間が決まっている戦いである就職活動において、受験する企業を選択する時間もまた非常に短い間に決めていかねばならない、ということは事実なので、そこに大人の目ベテランの目で「こういう企業を受けたらどうか」というアドバイスをすることも、納得内定への支援には必要なことではないかと考えています。(この項続く)